キンドルで読んだのですが、ふと柴田トヨさん手書きの詩を読んでみたいと思いました。文章が非常に生き生きとしている。詩なので文章自体は短いのですが、その短い文章で描かれている情景が簡単に私の頭に浮かびます。 詩のテーマは広範囲にわたります。子供時代、息子のこと、母のこと、柴田トヨさんの日常生活、そこから派生する寂しさ等。
紹介されている詩の中で私が特に好きなものは「自分に」、「忘れる」、「ことば」、「くじけないで」、「朝はくる」等。でもどの詩も本当に素敵です。
忘れてゆくことへの幸福
物凄い言葉だと思いました。読んでいて身が震えた。何という感性と描写力。私にもいつかこんな魅力的な言葉が書ける様になるのだろうかと不安になりました。足りないのは単に人生経験なのか感受性なのか、それとも他のもの。いずれ答えが出るのだろうか?
柴田トヨさんの美しい言葉の数々をゆっくりと味わいながら読みたい一冊です。